GL-1000シリーズは長時間の紫外線照射や高温加熱でも高い透明性を保持し、また、高い接着耐久性を有する光学用の紫外線硬化型接着剤(UV接着剤)です。200℃を超える加熱でも変色、剥がれやクラックが発生せず、また、高温高湿に対する接着耐久性、透明性も良好です。GL-1001は低粘度であるため薄膜での接着を要する光学部品の接着に最適です。GL-1002は特に耐UV性や高温高湿に対する接着耐久性が抜群で、プラスチック類、金属等ガラス以外の材料の接着性も良好な標準グレードです。
・透明性に優れており、長時間の紫外線照射や高温加熱による変色がありません。
・ガラスへの接着性が高く、高温、高温高湿などの過酷な条件での耐久性に優れます。
・低粘度のためレンズ等の光学部材を容易に薄い接着膜厚で接着できます。
・比較的高沸点の成分を使用しており低臭気です。
・可視光硬化タイプへの変性も可能です。
主な特徴・性状
製品名 | 特徴 | 主成分 | 外観 | 粘度 (mPa・s) |
屈折率 (硬化物) |
硬度 ショアA/D |
---|---|---|---|---|---|---|
GL-1001 | 低粘度・耐UV性・耐熱性 | アクリル | 無色透明液体 | 23 | 1.51 | 100/77 |
GL-1002 | 耐UV性・耐熱性・耐湿熱性 | アクリル | 無色透明液体 | 190 | 1.51 | 98/60 |
粘度 :コーンプレート型粘度計、25℃
屈折率 :アッベ屈折計、25℃
硬度 :3mm厚、23℃
透明性・接着耐久性のデータ
製品名 | 透過率(%、400nm) | 接着耐久性 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
初期 | UV1000hr | 200℃8hr | 高温高湿 | UV1000hr | 200℃8hr | |
GL-1001 | 90.1 | 89.7 | 90.3 | 変化無し | 変化無し | 変化無し |
GL-1002 | 90.6 | 90.6 | 90.3 | 変化無し | 変化無し | 変化無し |
透過率 :1.0〜1.2mmt白スライドガラスの貼り合わせ(接着剤膜厚は約25μm)
紫外可視分光光度計にて測定(対照試料は空気)
UV1000hrの条件=ブラックライトにて約3600J/cm2
接着耐久性 :1.0〜1.2mmt白スライドガラスの貼り合わせ(接着剤膜厚は約25μm)
高温高湿条件=60℃100%RH168hr
市販光学用接着剤との比較(透過率と接着耐久性の評価)
製品名 | 粘度 (mPa・s) |
高温高湿 | 透過率(%、400nm)と接着耐久性 | ||
---|---|---|---|---|---|
耐UV性1 | 耐UV性2 | 200℃8hr | |||
GL-1001 | 22 | 変化無し | 90.1→89.7 | 89.4→78.3 | 90.1→90.2 注1 |
GL-1002 | 180 | 変化無し | 90.6→90.6 | 90.5→88.6 | 90.6→90.3 注1 |
市販品A | 300 | 変化無し | 90.5→90.3 注1 | 88.3→26.8 濁り | 90.5→73.4 クラック |
市販品B | 300 | 全面剥がれ | 89.1→89.8 | 82.5→76.0 注2 | 89.1→67.3 |
市販品C | 1000 | 周辺剥がれ | 88.1→88.0 注1 | 72.7→54.7 注2 | 全面クラック・注3 |
市販品D | <10 | 変化無し | 90.4→89.9 | 73.0→58.6 | 90.4→91.3 剥がれ・クラック |
試験方法 :耐UV性2以外は1.0〜1.2mmt白スライドガラスの貼り合わせ(接着剤膜厚は約25μm)
耐UV性2は0.12〜0.17mmtカバーガラスによる貼り合わせ(接着剤膜厚は1mm)
透過率は紫外可視分光光度計にて測定(初期→耐UV性試験後)
接着耐久性は外観を目視で評価
高温高湿条件=60℃100%RH168hr
耐UV性1の条件=ブラックライトにて約3600J/cm2
耐UV性2の条件=200W水銀キセノンランプにて約1000J/cm2
注1 はみ出し部の黄変有り、 注2 初期の時点で少し濁り(散乱)、 注3 透過率測定不可